上手に使ってスコアアップ!アンプレヤブルの基本知識
皆さんは自分の打ったボールが意図しない方向に飛んで行ってしまった時、どうしていますか?
初心者の方の場合、何とかしてフェアウェイやグリーンに乗せるために、ダブルボギーやトリプルボギーなど大叩きをしてしまう方もきっと多いはず...。
そんな大叩きしてしまいそうなシーンでぜひとも活用していただきたいのが、アンプレヤブルというルールです。
もちろん、自力で困難な状況から抜け出そうとする気概も大切です。一方で、「使えるルールは積極的に使っていく」というちょっとした狡猾さも好スコアを出すためには重要になってきます。
本日は知っておくと便利なアンプレヤブルについて、そのルールの詳細を中心にご紹介したいと思います。
目次
1 そもそもアンプレヤブルとは?
アンプレヤブルとは、スコアに1打罰を加算することと引き換えにもう一度打ち直すことのできる救済措置(罰ありの救済)のことです。
- 自分の技術ではどうしても打てそうにない...
- たとえ打ったとしてもこのホールで大叩きしてしまいそう...
そんな位置にボールを打ち込んでしまった際などに大活躍してくれる便利なルールの1つです。
ペナルティエリア(ウォーターハザード)を除き、コース上のどこでもこのルールを使用することが認められています。
使い方はとても簡単。同伴しているプレーヤーに向かってアンプレヤブルを利用する旨を伝えるだけです。
あとはこの次にご紹介する3つの措置の中から任意の方法を1つ選択して打ち直しを行うことになります。
2 アンプレヤブルで打ち直しを行う際の3つの選択肢
アンプレヤブルを宣言したプレーヤーは、以下の3つの中から任意の方法を選択して打ち直しを行うことができます。
自分の置かれている状況に照らして、どの選択肢が最適なのかを考えることもまたアンプレヤブルの醍醐味の1つです。
2-1 ストロークと距離に基づく救済
最もベーシックな方法は、ストロークと距離に基づく救済(ストロークアンドディスタンス)です。
この方法を選択した場合には、直前に打ったボールの位置まで戻ってボールをドロップし、打ち直すことになります。
どうしても正確な位置がわからない場合にはできる限り近くまで戻るようにしましょう。
もし直前の位置がティーイングラウンド(※各ホールのスタート地点のこと)の場合は、ティーイングラウンドまで戻りティーアップを使用して打ち直すことが許されています。
2-2 後方線上の救済
少し複雑にはなりますが、後方線上の救済という選択肢もあります。
後方線上の救済とは、ホールと元のボールの箇所を結ぶ後方線上を通る基準線に基づく救済エリアにボールをドロップして打ち直す方法のことです。
基準戦上であれば自分の好きな位置を選ぶことができるというメリットがあります。
2-3 ラテラル救済
最後の選択肢が、ラテラル救済と呼ばれる方法です。
この方法を選択した場合、元のボールの位置から2クラブレングス(ゴルフクラブ2本分の距離)以内で、ホールに近づかない場所にドロップして打ち直すことになります。
ちなみにこの「○クラブレングス」という単位はゴルフのルールでよく登場するため、ぜひ覚えておきましょう!
3 バンカーのアンプレヤブルの球に対する救済
もしボールがバンカー(砂地のくぼみ)に入ってしまったことを理由にアンプレヤブルを宣言する場合には、例外的に、以下の4つの選択肢の中から任意の方法を1つ選ぶことになります。
- 1罰打で、ストロークと距離に基づく救済を受ける
- 1罰打で、バンカー内で後方線上の救済を受ける
- 1罰打で、バンカー内でラテラル救済を受ける
- 2罰打で、ホールと元の球の箇所を結ぶ後方線上を通る基準線に基づくバンカーの外で後方線上の救済を受ける
前半3つは先ほどご紹介した措置と全く同じですが、1つだけ選択肢が増えていることがわかりますね!
実は、バンカーのアンプレヤブルで後方線上の救済もしくはラテラル救済を選んだ場合、そのボールは同じバンカー内にドロップして打ち直す必要があります。
しかし、プレーヤーはバンカーから打つのが大変だからアンプレヤブルを宣言しているわけです。これでは本質的な救済にはなりませんよね...。
なので2打罰と引き換えに例外的にバンカーの外で「後方線上の救済」を受けることが許されているわけです。
4 ボールをドロップする際の注意点
ここまで「ボールをドロップする」という表現を多用してきましたが、このボールの「ドロップ」には正しいやり方があります。
以下の手順をしっかりと覚えて、自分のボールを正しくドロップしましょう。
・正しいドロップの方法
- ボールを持って直立する
- 腕を肩の高さまで上げてから真っ直ぐ伸ばす
- そのままボールを落とす
ちなみに正しくドロップできなかった場合であっても、ペナルティ無しで訂正可能ですので焦る必要はありません。
ただし、誤った方法でドロップを行いそのまま訂正せずにスイングしてしまった場合には、ペナルティとして1打罰がスコアに加算されるため注意しましょう。
まとめ
本日は知っておくと便利なゴルフのルール「アンプレヤブル」についてご紹介しました。
確かに、アンプレヤブルを宣言することによって1打罰のペナルティにはなってしまいます。しかし、無理をしてそのホールを叩きすぎてしまうよりも、1打罰で打ち直す方がはるかに効率的です。
ちなみに経験豊富なベテランゴルファーの方も、このアンプレヤブルを適宜適切なシーンで上手に活用しています。
ゴルフにはルールが沢山あるため覚えるのはとても大変かもしれませんが、プレーのアドバンテージとなるようなルールは積極的に活用していきたいところですね!

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