ゴルフの「ミート率」とは?平均値とミート率アップの練習法
ゴルフに慣れ親しんでくると、よく耳にするのが「ミート率」。
みなさんは「ミート率」がどの数値を表しているかご存知でしょうか?
なんとなく、飛距離に関係するワードであることはイメージできそう…
そしてその数値が平均より高いのか、それとも低いのか…なかなか知る機会はないかと思います。
今回は、具体的に「ミート率」とはなんなのか、そしてミート率を上げるためにはどうしたらいいのか解説していきます。
目次
1 「ミート率」とは?
1-1 計算式から分かる、芯で当てた確率
ミート率とは、スイングスピード(ヘッドスピード)で得たバワーを、ゴルフボールにどれだけ効率的に伝えられているかを数値で示したもののことです。
スイングスピード(ヘッドスピード)とは、スイングしてヘッドがボールに当たるインパクト時のスピードのこと。
「ミート率」とだけ聞くと、なんとなく「どれだけ芯に当たったか」とざっくりイメージされがちですが、実はしっかりとした計算式で算出されるものなのです。
ボールの初速(m/s) ÷ ヘッドスピード(m/s)=ミート率
例えば、ボールの初速が55m/sでヘッドスピードが40m/sである場合、ミート率は1.37ということになります。
1-2 なぜミート率が大事なの?
ミート率は、どれだけ効果的にビールを打てているか、ということをさしています。
この数値が高ければ高いほど、効率的にボールを打てているということ。
ではミート率が上がる(効率的にボールを打てる)とどうなるのか?詳しくみてみましょう。
1-2-1 飛距離が伸びる
ミート率が上がれば、それにともなって飛距離も伸びていきます。
たとえば2人のゴルファーが同じヘッドスピードであっても、ミート率が高い方が飛距離がでるのです。
つまり、ミート率が高ければその分エネルギーをボールに無駄なく伝えられているため、飛距離をだすことができるのです。
ちなみに、飛距離は下記の計算式で大体の数値を出すことができ、ボール初速が1m/s上がるごとに約4ヤードほど飛距離が伸びると言われています。
ボール初速(m/s)× 4 = だいたいの飛距離
1-2-2 安定したショット
ミート率が高いと言うことは、その分芯でボールを捕らえられているということになります。
しっかりと芯でボールを捕らえられていれば、その分狙った方向へボールを飛ばすことができますよね。
安定したショットを目指すには、正確なアドレスやスイングもそうですが、いかにミート率を上げるかが重要なポイントであると言えるでしょう。
1-3 ミート率には上限がある
ミート率は計算式で簡単に出すことができますが、実はこの数値には上限があるのです。
もっと簡単に言うと、ルール上ミート率の上限が決まっています。
その数値は「1.56」。
ゴルフボールを作るのにも細かい規格が存在しており、基本的に全てのゴルフボールはこの数値を超えないように作られているのです。
ちなみにミート率「1.56」は、プロゴルファーにとっても難しい数値です。
しかしできるだけ、自分のミート率をこの上限まで近づけることが飛距離アップにも繋がるということを覚えておきましょう。
2 ミート率の平均値とは?
では、一般的なミート率の平均はどのくらいなのでしょうか?
ぜひご自身の数値と比べてみてください。
2-1 アマチュアゴルファーの場合
一般的なゴルファーの平均ミート率は1.3前半程度と言われいています。
数値だけでみてみると、平均ミート率1.4前後程度あればかなりのミート率で、十分効率的にボールを打てているということになります。
一括りにアマチュアゴルファーで平均値を出していますが、中にはシングルゴルファーや初心者ゴルファーも含まれていますよね。
シングルゴルファーの場合、1.3後半〜1.4ぐらいが理想的であると言われており、それ以外のアマチュアゴルファーであれば1.3前半程度の平均ミート率が出ていればかなり十分な数値です。
平均値と比較してみて、みなさんのミート率はいかがですか?
2-2 プロゴルファーの場合
プロゴルファーの場合、平均ミート率なんと1.5程度と言われています。
男子プロゴルファーだけでなく、女子プロゴルファーも1.5に近い平均ミート率があるとのこと。
さすがプロゴルファー、上限に近いミート率が平均としてでています。それでも上限である1.56に到達することは難しいものなのです。
ちなみに、ヘッドスピードは女子プロと同じなのに飛距離は女子プロのほうが断然出ている…なんて一般男子ゴルファーにとってはよくある現象ですよね。
その違いはミート率にあります。同じヘッドスピードでも、女子プロゴルファーはミート率が断然高いために、飛距離が出せているのです。
3 初心者ゴルファーがミート率をアップするための2つの練習法
3-1 ハーフスイングでのショット練習
練習でも飛距離を伸ばそう伸ばそうと、フルスイングばかりしていてもミート率はなかなか上がりません。
前にも述べたように、ミート率を上げることは飛距離アップに繋がるのです。
ミート率をアップさせるために、ハーフスイング(ビジネスゾーン)でのショット練習をしてみましょう。
ビジネスゾーンとは、腰の高さまでの半円の範囲。
トップもフォロースルーもクラブが地面と平行になるところまででスイングをする練習をします。
そうすることで、クラブのスウィートスポット(芯)でしっかりとボールを捉えられるように意識できるのです。
ここでのスタンス幅は、両足間に拳一つ分程度でOK。リラックスして遠くへ飛ばすことより、しっかりボールを捉えることを意識しましょう。
3-2 #7/#9アイアンをティーアップして打つ
クラブが長くなるほど、それだけミート率は下がる可能性があると言われています。
確実にミート率を上げるためには、一番使用頻度が高い且つ長さもそれほどない7番アイアン、もしくはアイアンの中でも一番短い9番アイアンを使用して練習すると良いでしょう。
これらのアイアンを使用してティーアップした状態からボールを打つ練習をするのがおすすめ。
ここでもハーフショットで練習をしましょう。
マットにボールを置いた状態だとソールが滑ってくれるため、しっかり芯に当たったかを見極めることが難しいですが、ティーアップすることでしっかり確認することができるのです。
最初は9番アイアンから初めて、徐々に7番、ウッドなどとクラブを長くしていくと良いでしょう。
まとめ
今回は、いかに「効率的にボールを打てるか」を表すミート率をご紹介しました。
力に自身がなく、ヘッドスピードが遅くてもミート率が高ければ、しっかりと飛距離を伸ばすことが可能です。
しかし、ミート率の数値だけにこだわりすぎるとスイング自体の歪みの原因になることもあるので注意。
重要なのは、いつでも安定したアドレス、ショットができるようにすることです。
ぜひ今回ご紹介した練習法を試してみて、安定したミート率、ショットを目指しましょう!

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