ゴルフで「タメ」の効いたスイングを習得しよう!
ゴルフ初心者の方は、よくベテランゴルファーに「もっとタメをつくったほうが良い!」とアドバイスされることがあるかと思います。
「タメる」ということはなんとなく感覚的にわかるけど、実際具体的に何を指しているかご存知でない方もいらっしゃるのではないでしょうか?
ゴルフスイングをする上でこの「タメ」が何を指すのか、どんな役割があるのかを理解することはとても重要。
今回は、そんな「タメ」の基本的な知識と、「タメ」をつくる練習法をご紹介します。
目次
1 「タメ」をつくるということ
1-1 ゴルフスイングの「タメ」とは?
そもそも「タメ」とは何かご存知でしょうか?
「力を十分にタメる」という意味で解釈しているゴルファーも少なくないでしょう。
ゴルフスイングにおける「タメ」とは、トップの位置でつくられた手首の角度(コック)と右肘をダウンスイングまでキープすること。
この手首と右肘の角度をインパクト直前までキープしている状態が「タメたスイング、タメの効いたスイング」というものなのです。
しかしこの角度を速く解いてしまうゴルファー、逆に解くタイミングが遅いゴルファーが多くいらっしゃいます。
手首のコックが速く解けてしまうことは「キャスティング」と呼ばれ、クラブヘッドが飛球線の外側から降りてきやすくなり(アウトサイド・イン)、引っ掛けやスライスなどのミスショットに繋がる可能性があります。
逆に手首のコックを解くタイミングが遅すぎると、クラブヘッドが内側から入るスイング軌道(インサイド・アウト軌道)になってしまい、プッシュアウト系のミスショットに繋がる可能性が増えてしまうのです。
しっかりとしたタイミングでこの手首と右肘の角度を解くことができなければ、「タメ」ができていないということになり、ミスショットが起こりやすくなってしまいます。
1-2 なぜ「タメ」が必要なのか?
1-2-1 ヘッドスピードの上昇
「タメ」の効いたスイングには、3つのメリットが存在します。
まずはヘッドスピードの上昇。
スイングでタメが作れていると、インサイド・インのスイング軌道になります。
インサイド・インのスイング軌道は他のスイング軌道と比べて回転半径が小さくなるので、自ずとヘッドスピードが上がるのです。
これは物体が回転する際、最大半径(慣性モーメント)が小さいほど回転が速くなるという物理現象からきています。
逆で言えば、体から離れたスイングであればその分、回転の最大半径が大きくなってヘッドスピードも遅くなるということに。
そうならないためにも、「タメ」を効かせることはとても重要なポイントなのです。
1-2-2 飛距離アップ
タメの効いたスイングでヘッドスピードが上昇すると、それに伴ってインパクト時にボールに伝わるパワーも大きくなります。
さらにインパクト直前にそのタメを解くことでスナップ力が働き、より手首を効かせた強いパワーでボールを捉えることができるので飛距離アップに繋がるのです。
またスイングの安定にも繋がるので、ダフリやトップ、スライスなどのミスショットも解消しやすいと言われています。
2 「タメ」を作る練習法
2-1 トップで数秒止める
タメがうまく作ることができない方は、トップの位置に入ってから打ち急いでしまうことが多く、結果としてタメを適切な場所で解くことができなくなってしまいます。
タメをしっかり作るために、練習としてトップの位置で2〜3秒スイングを止めてみてください。そこから再度スイングを始めます。
この時、腰が先に動くイメージでスイングしましょう。
そうすることでコックをインパクト直前までキープすることができ、「タメ」の効いたスイングに繋がりやすくなります。
また、ラウンドの時にも「一拍」おくことを意識してスイングしてみましょう。
一拍入れることを意識すればコックを保つだけでなく、自分のリズムを理解してよりよいスイングになるはずです。
2-2 グリップエンドを意識してスイング
タメを作るためには、インサイド・インのスイング軌道がキーポイントになってくるとご紹介したかと思います。
インサイド・イン軌道の練習法として、ダウンスイングの際に、クラブのグリップエンドをボールに対して引き下ろすイメージでスイングしてみましょう。
グリップエンドとは、グリップの一番自分の体に近い方の端(エンド)のこと。
この方法はスイングだけでも十分意識することができるので、自宅でも簡単にできる練習であると言えます。
十分イメージが掴めて慣れてきたら、実際にボールを打ってみることをおすすめします。
まとめ
いかがでしたでしょうか?
「タメ」を作るということは、今までなんとなくのイメージで意識していた方も多いのではないでしょうか?
しかし今回ご紹介したように、「タメ」の効いたスイングとは、「手首と右肘の角度がインパクトまでキープした状態」ということが明確にお分りいただけたかと思います。
もちろんこの「タメ」だけを意識しすぎると、かえってスイングが崩れてしまう原因にもなり兼ねません。
まずは軽く確認する程度に、今回ご紹介した練習法を試してみることをおすすめします。

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