ゴルフコンペでよく聞く「ドラコン」の仕組みとは?史上最高記録もご紹介!
いよいよ暑い時期に入り、真夏のゴルフを楽しんでいる方も多いのではないでしょうか?また、春からゴルフを始めた方は徐々にゴルフの流れを理解してきている頃かと思います。
夏の終わりから秋にかけてゴルフのハイシーズンが始まるわけですが、それに伴いゴルフコンペも多く開催されると思います。多くのコンペでは「ドラコン」「ニアピン」といういわゆるゲームが開催されるのですが、ゴルフ初心者の方は特に、それがどういったものかよくわからない、なんて方もいらっしゃるのではないでしょうか?
今回はゴルファーが知っておくべき「ドラコン」について詳しくご紹介します!
目次
1 そもそもドラコンの意味とは?
ドラコンは「ドライバーズコンテスト」の略称のこと。
ティーショットをドライバーを利用して、対象ホールにおける最長飛距離を競う競技のことを意味します。
飛距離を争うものなので、基本的にはゴルフ場で一番長いホールであるPar5以上のホールで開催されることが多くあります。
ルールとしては、打った打球はフェアウェイに落ちたボールが計測対象となり、それ以外のラフやバンカー、OBとなったものは失格となります。実は従来のドラコンは、広い場所でただただ飛距離を争うだけのものでしたが、一般社団法人日本プロドラコン協会(以下、JPDA)により、現在のルールが適用されています。
ちなみに、よくテレビ中継されているプロゴルファーが出場するツアーなどでも、対象のホールで「ミニコンテスト」としてドラコンを開催することがあり、最長距離を叩き出した選手には賞金が授与されます。
2 ゴルフコンペでのドラコン
友達や知人同士のコンペなどでは、必ずと言っていいほどこの「ドラコン賞」や、ショートホールでボールがピンに一番近い人が優勝の「ニアピン賞」が設定されているかと思います。
しかし審判がいるわけではないので、コンペの参加者が協力し合うことでこのコンテストは成り立ちます。
2-1 ドラコンの一連の流れと仕組み
- 最初にコンペの幹事から、ドラコンの指定ホールが告知されますので対象のホールを覚えておきましょう。(大体はハーフラウンドで各1ホール、計2ホールで開催されます。)
- 一番最初の組は、ドラコン専用のフラッグを持って対象ホールでドラコンに挑戦し、その組で一番と多くに打った人がフラッグに名前を記入し、ボールの横に刺します。(フラッグがない場合はスコアカードを代用することも。)
- 次にこのフラッブよりも飛距離を出した人は、フラッグを抜いて名前を記入してボールの横に刺します。
- コンペ最終組の人がフラッグを回収すると、誰が一番飛ばしたかがわかります。
上記がコンペにおけるドラコンの流れです。この仕組みは基本的にはニアピンのコンテストの際にも適用されるので、覚えておくと安心ですね。
2-2 幹事がやるべきポイント
幹事の方は、下記を覚えておけばスムーズに進行できます。
- フラッグの準備
ゴルフショップやゴルフ場ではドラコン専用のフラッグが販売されていますので、事前に準備しておきましょう。最悪の場合は、スコアカードをティーに巻きつけてフラッグ代わりにもできます。しかしベントを盛り上げる為にも、買っておくことをおすすめします!
- 指定ホールの告知
ゴルフコースでも、ドラコン推奨ホールを定めていますので事前に確認しておきましょう。そしてラウンドが始まる前に、コンペ参加者へのアナウンスを忘れずにしましょう。
- 最終組へのフラッグ回収の依頼
コンペ最終組の回収がなければ、誰が一番飛んだかわからなくなってしまいます…!
そうならない為にも、最終組の方達には協力を仰いでフラッグの回収をお願いしましょう。
2-3 みんなが楽しめるように「ドラ短賞」を設けるコンペも
ドラコンは、やはり遠くに飛ばせる人が有利になってしまいい、力がなかったり飛距離に自信のないゴルファーにとっては関係ないイベントになりがちです。
全員が楽しめるようにも、最近では「ドラ短賞」とよばれるイベントを設けるケースもあるようです。
「ドラ短賞」とは飛距離が一番のドラコンとは逆に、一番飛距離が短かった人が優勝となります。ただし、この場合もドラコンのルールと同様にフェアウェイ上にあることが前提となります。
「ドラ短賞」を設けることでスキル関係なく誰でも楽しめるとともに、ミスショットも気にせずプレーできるので、とてもリラックスしたコンペになりそうですね!
3 競技としてのドラコン
ドラコンには、コンペのイベントとは別に競技として開催されていることがあります。さらにツアープロ同様に、JPDAによるドラコンにもプロ制度が存在しているのです。
JPDAによるプロのドラコンルールは基本的にはコンペでのものと同じですが、それらに追加して8球中4球がフェアウェイをキープしなければならないというルール等も適用されます。つまり、プロのドラコンは飛距離だけでなく、ショットの正確性なども含めた上で競われる競技なのです。
さらにクラブも普通のものとは違うドライバーを使っているのかと思われがちですが、基本的にはツアープロと同じ規格内(60度法計測の48インチ以下)のクラブでなければなりません。
プロのドラコン選手もツアープロと同じく、高度なスキルが必要であるとわかりますね…!
3-1 ドラコンの様々な記録
3-1-1 世界最高の飛距離記録とは?
実はドラコンの大会は、ルールが多少異なりますが日本だけでなく海外でも開催されています。その数あるドラコンの大会の中でも、一番大きい大会と言われている「World Long Drive Championship」。毎年アメリカのラスベガスで開催されています。
その大会の中での史上最高記録はなんと、551yd(ヤード)!メートルに変換すると、約504mです。
だいたいPar5のホールが500ydほどですので、余裕で1オンしてしまうことになります…!
この記録は2007年、アメリカのネバダ州ラスベガス出身のマイク・ドビン選手が達成しました。彼は身長が203cm、体重も100kg越えという、かなり恵まれた体格をしていますね!彼の渾身のショットを生で見てみたいものですね…!
3-1-2 日本国内の最長距離記録とは?
一方日本国内での最長記録は、2013年に南出仁寛(きみひろ)プロが叩き出しました。
その距離は432yd。メートルに変換すると約395m!
日本の男性アマチュアゴルファーのドライバーの平均飛距離は、だいたい200〜230ydと言われています。それと比べると、圧倒的な距離であることがお分かりいただけるかと思います。
また、女子での最長距離記録は、2018年に斎藤かおりプロが達成した365yd。彼女は2011年にプロテストに合格し、ツアーにも参戦している女子ツアープロです。
なんと彼女は「試しに出てみた」ドラコン競技で、それまでの最高記録であった336ydを優に超える記録を叩き出しました。
男性アマチュアゴルファーでも300ydを超えることが難しいのに、簡単に飛ばしてしまうのだから「すごい!」としか言いようがありませんね…!
まとめ
いかがでしたでしょうか?
もともとドラコンを知っていた方も、プロの記録を知って驚かれた方も多いのではないでしょうか?
ゴルフ初心者の方は、一連の仕組みや幹事を担当した際のポイントをお分りいただけたかと思います。
「ドラコン」はルールがシンプルであるため、一見飛ばし屋であるゴルファーが有利かと思われます。しかし、正確性が必要であったりその1球ですべてが決まることから、実は心理戦でもあると言えるでしょう。
コンペに参加される方はぜひ、スキルだけでなくメンタルも強化してドラコン賞を獲得しましょう!

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