プロゴルファーでも難しい「エイジシュート」とは?ルールと様々な記録。
ゴルフを始める上で、多くのゴルファーが最初に目指すのが「スコア100切り」。
スコアをより伸ばして100を切れるよう、たくさんの練習とラウンドを重ねて達成した方、もうすぐ達成しそうな方が多くいらっしゃるかと思います。
ここでもう一つ、ゴルフファーの夢の一つとも言われている「エイジシュート」というゴルフ用語をご存知でしょうか?
ゴルフ初心者が目指す「スコア100切り」と同じく、「エイジシュート」も多くのゴルファーが目標として練習に励むものです。
そんな「エイジシュート」とは一体どういうものなのか、詳しくご紹介していきます。
目次
1 「エイジシュート」とは?
エイジシュートとは、ゴルフ1ラウンドにおいてプレーヤー(自分)の年齢と同じ、もしくは年齢以下のスコアで18ホールを回りきること。
例えば、72歳のゴルファーが18ホールをスコア72もしくは72以下を出すと、エージシュート達成となるのです。
エイジシュート(Age Shooting)は英単語でAge(=年齢)とShooting(=打つこと)。
とても分りやすいですね。日本国内だけでなくアメリカなどの海外でもゴルフ用語として使われている言葉です。
達成したゴルファーは「エイジシューター(Age Shooter)」と呼ばれ、多くのゴルファーが夢見る、とても名誉のある称号であると言われています。
2 「エイジシュート」の難しさ
エイジシュートはゴルフ初心者が目指すスコア100切りと同じように、「自分の年齢以下」のスコアを出せばいいという極めてシンプルなもの。
しかし72歳のゴルファーが18ホールをスコア72、いわゆる規定打数のパースコアで回ってやっと達成できる、と言うようにある程度高年齢でないとそもそもエイジシュートに挑戦することさえ難しいものなのです。
そのため若年層の30〜40代のゴルファーはそれ以下のスコアを出さなければならない為、基本的には不可能であると言えるでしょう。
つまり、ある程度高年齢であって、実力があり且つ体力が伴わないと達成することは極めて難しいものであると言われています。
3 「エイジシュート」の規定
実はエイジシュートにも規定があるのです。その規定は一般社団法人「日本エイジシューター協会」によって定められている、下記の3点。
・18ホールの総距離が6,000ヤード以上(女子は5,000ヤード以上)のコースで達成すること
・年齢は基本的に満年齢であること
距離が定められている理由として考えられるのは、様々なティーマークの存在。
最近のゴルフ場はレギュラーティ、ゴールドティ、レディースティ、シルバーティなど場所によっても様々な距離が設定されているため、このような規定が設けられたと考えられます。
年齢に関しても、日本国内では満年齢で数えることが規定として定められています。
しかし、文化として「数え年(生まれた年を1歳とする)」が一般的である韓国などでは、ローカルルールとして数え年でもエージシュートが認められるゴルフ場もあるようです。
例えば満72歳のゴルファーは数え年だど73歳となるため、スコアが73でもエージシュートとして認められる場合があるということなのです。
4 様々な記録
4-1 史上初のエイジシュート
世界で初めてのエイジシュートとして認められたのが1979年のこと。
PGAツアーで当時67歳のサム・スニード(Sam Snead)選手が18ホールをスコア67で回ったのが初達成記録と言われています。
しかも、この選手は2日後にもスコア66で回り、短期間で2度もエイジシュートを記録しているから驚きです。
一方日本国内では、2013年の日本ゴルフツアー機構公認のトーナメントでのこと。
当時66歳だった「ジャンボ尾崎」こと尾崎将司選手が9アンダーの62でエイジシュートを達成したのが男子レギュラーツアーとして史上初の出来事でした。
ちなみに尾崎プロは、その後2015年に開催されたツアートーナメントでも年齢70歳でスコア70という2度目のエイジシュートを達成しています。
こうしてみると、エイジシュートがいかにプロでも難しいことであるかがお分りいただけるかと思います。
4-2 最年少のエイジシュート
最年少のエイジシューターとして記録に残っているのが1944年のPGAチャンピオンシップでのこと。
ツアー以外ではありますが、ボブ・ハミルトン(Bob Hamilton)選手は当時59歳でなんとスコア59を記録しました。
一方でツアー上で記録に残っているのは、2002年のこと。
ウォルター・モーガン(Walter Morgan)選手が61歳でスコア60でホールアウトしました。
日本国内ではというと、なんと2019年に伊藤正巳プロが63歳でスコア62を叩き出し、記録更新を達成しました!
それまでは2015年に達成された三好隆プロの63歳でスコア63が記録されていましたが、それを1打更新したということになります。
ちなみにスコアは1イーグル、9バーディ、2ボギーの9アンダーとのこと…これまた驚きの記録!
4-3 最年長のエイジシュート
最年長のエイジシューターの年齢、いくつだと思いますか?
記録に残っているのは、1972年のカナダでの出来事。
アーサー・トンプソン(Arthur Thompson)というゴルファーが最年長のエイジシューターとして記録されています。
彼の年齢、なんと103歳。
そもそも30代でも18ホールラウンドするとクタクタに疲れることがあると言うのに、103歳でもラウンドする体力があり、そして何よりもスキル、実力が衰えていないことが、もうすごいとしか言えません…!
ちなみに日本では、アマチュアの植杉乾蔵さんという方が2019年に95歳でのエイジシュートを達成。
しかも彼は、これまでに通算1,472回ものエイジシュートを達成しているというから驚きです。
この記録は最年長且つ最多記録として記録されていますが、なんと今でも記録は更新中のこと。
さらなる記録更新に期待です!
まとめ
いかがでしたでしょうか?
聞こえはシンプルなルールのエイジシュート。
しかしプロゴルファーでもエイジシューターになることはかなり難しいものなのです。
しかし、アマチュアのゴルファーでも現在まで記録を更新し続けている強者がいるのも事実。
あまり意識せずとも、楽しみの一つとしてエイジシューターを目指すのもありかもしれません!

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